Mellow Tones 3rd Tour @宇都宮Obbligato ライブレポート(後)

<<Mellow Tones 3rd Tour @宇都宮Obbligato ライブレポート(後半)>>

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後半は森君が一人で登場して、
弾語りで開始となりました。

「休憩の間、別な所にいたんですけど、
 そこ、めっちゃマクロスかかってたんですよ!」

テンション高く話し始める森君。
「それもね、マクロス7!」
曲を弾き出そうとするも、コードがわからず、
「あれ?どうだったっけかな……いや、違う」
と言いながら続けるも、
若干困った感じのお客さんの空気を、
ハッと察したかのように顔を上げ、
「皆さん、マクロス7知ってます?知りませんか?
 止めましょう。はい、止めましょう」

と潔く打ち切っていた森君を見て、
心の中では、大笑いしてしまいました。

弾語りで何をやるかは全く決めていなかった森君は、
「どうしよっかな。何やろう……」
と悩んでいたところ、客席後方から、
「兄弟船!!」という掛け声が!!
あの声は、絶対宮川さんでしたよね?(笑)
「兄弟船?演歌!?演歌全然知らないんだよなぁ……」
と、まともに受けた森君は、
演歌っぽいコード進行を弾いてみたりして、
宮川さんが思っていたのとは、きっと違う反応に、
やっぱり森君って天然だよなぁと深く感じました。

色々悩んだ末に、
オリジナルとカバーから2曲やってくれました。

8 密室

9 Change the World(Eric Clapton)
「ブルースのエリック・クラプトンの
 ブルースじゃない曲を、ブルースに歌います」

 ニヤリと笑って歌い始めた森君は、
2番以降を、がっつりブルージーに歌い上げて、
すごく気持ち良さそうでした。

ここから宮川さんも加わります。

10 Neophilia
間奏は二人のアドリブ合戦!
ガッツリと弾きまくりの叩きまくりで、
それはもう、煽ること、煽ること。
曲が終わった後は、
お互いに拍手を送り、讃え合っていました。

「何か、ギター凄いことやってたね!」
という宮川さんの振りから、
ギターの演奏法の話に。
以前、森君がブログでも紹介していた、
かのジョン・メイヤーのお師匠さんでもある、
トモ藤田さんの演奏を参考にしたそうです。
⇒トモ藤田さんの教則本(森広隆ブログ「やっぱり猫にお熱なんです」)

「ギターを弾いて歌って、そこそこの時間やってきて、
 今更、教則本かよ!っていう突っ込みもあると思いますが、
 いやーこれがね、凄いんですよ!
 僕もカッティング良く使うんですけど――」

「カッティング王子だもんね!森君は」
「いや、『王子』って年でもないですが……(笑)」

王子という単語がサラッと宮川さんから出て、
お客さんも笑っていました。
森君=カッティングは大いに賛成ですね!

「ドラムにパラディドルってあるじゃないですか?
 多分、ああいう感じだと思うんですよね。
 宮川さん、ちょっと説明して貰えませんか?」

「えっ!パラディドルを説明するの!?」
突然の壮大な無茶振りに驚きつつ、宮川さんは説明を始めました。
スネア、タム、シンバル等、多数の楽器が配置されたドラムセットでは、
右左右左と交互に手を動かすと、
手数が増えるに従って、どうしても無理が生じてしまいます。
(右側に並んだシンバルを続けて叩きたいとか)
もっと自由に両手を運んで、手数を増やす為の奏法(練習方法)として、
『パラディドル』があるそうです。
<例>右左右右 左右左左 右左右右(以下繰り返し)
宮川さんは、叩くタムの音色を変えてわかりやすく説明してくれました。
「ライブでパラディドルの説明したのなんて始めてだよ(笑)」

【パラディドル・参考動画】
⇒【ドラムレッスン】パラディドル解説 Part.1 by TDLP
https://www.youtube.com/watch?v=z2Vjlt7oOWg

それを受けた、森君の説明によると、
トモ藤田さんの奏法を見ていて、
カッティングしながら音数を増やす為に、
そのパラディドルと同じようにすれば、
出来るんじゃないかと気付いたそうです。
「僕も、よくドラムのフレーズから曲を思い付いたりするので……」
ギタリストなのにドラムから作曲って凄い!!

森君がものすごく感銘を受けたという教則本は、
第一章は丸々ギターを弾く心構えで、
練習時には携帯の電源を切るとか、
とにかくストイックに向かう事が肝心だそう。
すると、宮川さんが、ありゃーと言った感じで、
「俺まったく逆やってたわー。
 練習は『探偵ナイトスクープ』かけながらやってた!(笑)」

「あぁ、本番で何があってもいいよう、100%意識を集中しなくても出来るようにしておくっていう事ですね」
「そうだね~。『探偵ナイトスクープ』見過ぎて全部見ちゃったから、見るもの無いんだよ(笑)」

森君や宮川さんにとっては当たり前なのかもしれませんが、
より良い演奏を目指して、色んな事に取り組んでいる事に、
感心すると同時に頭が下がる思いで一杯です。
そうやって生み出される音楽に、
日々、感動を貰っているんだなぁと、改めて感じるお話でした。

11 Water Drops

12 コーラナッツウイルス
前日にズレてしまった間奏あけのところを、
ビシッと決めた宮川さんは盛大にニッコリ!
「これこそパラディドル使わないと間に合わない!」
「じゃあ、次はパラディドル禁止で!……ウソウソ(笑)」

13 ゼロ地点
宮川さんのドラムがガンガン攻めて来ます。
いやー、パラディドルって凄い!!
(それだけじゃありません……)

14 Funk Redemption
「雨雲に負けないように行きましょー!」
そして、男女別の応答を開始する森君。
(女子に)「カワイイとセクシーの中間で!」
相変わらず言いたい放題です(笑)
女子の声が良く響くように、
「森君大好き♪」のフレーズで、
スッとドラムを止める宮川さん。
森君はこれも嬉しそうでしたが、
男子の方が圧倒的に回数多く「森君大好き」をやって、
かなり御満悦でした。
「ありがとう!新しいチャンネルが開きました!!」
(宮川さん爆笑)

森君弾語り
15 いいんです
野音を目指すと宣言した日から、
ちょうど1年が経ちました。
試行錯誤の日々が続く中、
とにかくやれる事を嫌がらずにやる!と決めた森君は、
音楽的にも成長しているなぁとつくづく感じました。

-アンコール-
この日は、正に森君の誕生日!
ライブ中に触れるかなと思いましたが、
特に、話に出ませんでした。
けれど、アンコール待ちの拍手の中、
スタッフさんがケーキを持って登場!
ケーキには「39」のロウソクが立っています。
そして、森君の登場と共に流れる
♪Happy Birthday~のイントロ。
お客さん全員で森君の誕生日を祝して歌いました。

ビックリしたように目を見開いてステージに立つ森君。
グッと我慢したようでしたが、
堪らずに涙が浮かんで、そっと手で拭っていました。
歌が終わっても呆然と立っていた森君は、
ハッと気付くと息を大きく吸ってロウソクを吹き消します。
「こんな……こんなサプライズ、聞いてないよー!!」
(聞いてたらサプライズになりません。笑)
「皆さんに祝って貰えて、本当に本当に嬉しいです!
 ありがとうございました!」

椅子に座ってからも動揺が収まらない様子の森君。
「ちょっと時間ください!」
インターバルを要求していました(笑)
「誕生日を祝って貰うって、いくつになっても嬉しいものですね~」

「後2年、頑張ります!!」
そう宣言して、本日最後の曲が始まりました。

16 Cyclone
大雨を吹き飛ばすような森君の熱い歌声は、
宇都宮Obbligatoに響き渡っていました。

2年後の野音に向かって、
森君が格闘する日々は、まだまだ続くと思います。
けれど、森君の歩くその一歩一歩を、
2年後だけではなく、そのずっと先まで、
追い続けて行きたいと、改めて誓った夜でした。

追伸:
こんな素敵なライブに行く事が出来たのも、
J君のおかげです。
J君、本当にありがとうございました <(_ _)>
そして、Yさんもありがとうでした!