森 広隆 ワンマンツアー2004@渋谷 CLUB QUATTRO-Live Report-

森 広隆 ワンマンツアー2004@渋谷 CLUB QUATTRO-Live Report-

森 広隆 ワンマンツアー2004 2004.8.22 渋谷 CLUB QUATTRO

自業自得ではありますが、前日の強行軍でちょっとへばったり、腰痛が出たりと、年齢には勝てないという事を実感したりので、ライブ2日目は午後までダラダラしてました。ふと気付くと、既に時計の針は3時をすっかり回ってます。ヤ~バ~イです!今日は開場が昨日より30分早いのでした。(その分待ち時間が30分長いんですよね・・・)

急いで会場に着いてみると、1階には思ったほど人がいません。大阪も東京もSOLDOUTしてなかったのを思い出し、お客さん入るかな?と勝手に心配してました。けれど、いざ開場してみれば、ドンドン、ドンドンお客さんが入って、満員御礼と言っても良い位の人の入りでした。やっぱり、東京圏での人気はダントツです。

さて、セットリストは昨日と一緒なので、今回のレポは感想等をメインに進めたいと思います。(今回に限らず、感想だらけなんですけどね・・・。

ほぼ定刻通りに客電が落ちると、「オォ~~ッ!」という大歓声。女の子の黄色い声より、男性の渋い響きの方が勝っていたような。回を重ねるごとに男性ファンが増えてる気がして嬉しいです。お馴染みのSEが始まると、昨日とは違って、バンドメンバーが先に一人ずつ出てきました。全員が位置に付くと、真打登場!森君が入ってきます。すると、さっきよりももっと大きい歓声。その歓声を聞いて、森君は嬉しそうにニッコリ笑いました。そして、ギターを弾き始めました。いよいよ開幕です!

7/2のライブレポで、”Trickstar”を聞いてジェフ・ベックを思い出すと書きましたが、賛同してくださる方もいて嬉しかったです。考えてみれば、森君自身ジェフ・ベックのファンだし、昔ラジオをやっていた時には、ジェフ・ベック特集なんかもかけてましたから、大間違いというわけではなかったですね。でも、もちろん、この曲は森色全開であります。(当たり前ですが)インストの曲になるほど、ギターの力量が如実に現れるわけで、(もう、何度でも言うぞ!)森君、ギター上手くなったよ~!!

次の”ゼロ地点”のイントロが始まると、またまた会場から大歓声!やっぱり、森君を代表する曲ですよね。今日は、会場が違うせいか、昨日よりも音が良く聞こえます。テンションも迫力も大きいです。(後で聞いた所、音量がかなり大きかったようですが)2日目で慣れたせか、バンド全体のノリもいい感じです。続く”悪魔の提言”も盛上がってました。ただ、ほんのチラリでしたが、森君ノド疲れてるのかもと思いました。気のせいならいいんですけど。

そして、新曲”MY GIRL”。もう驚いたりはしませんよ~。でもね、ちょっとだけ突っ込ませてください。「MC、昨日と全く一緒じゃないですかぁ?(実はカンペ付(爆笑))」まぁ、元々MC苦手な森君ですから、しゃべる事考えておかないと、ワンマンなんか特に大変ですよね。さて、曲の方はやっぱりバリバリのファンキーチューンで、初めて聞いた人がどんな感想持つのかすごく興味あります。曲後の歓声の様子から見ると、結構ウケテたんじゃないかしら。

次の”黒い実”ですが、もう、ハッキリ言って「波多江さん、サイコーッッ!」。特に、最後のドラムなんかしびれまくりです。本当にかっこいい!(あくまで素人考えですが)単なるロックドラムではなく、ジャズを初めとした色んなドラムを経験してる波多江さんは、本当に森君のバンドになくてはならない存在だと、ヒシヒシと感じます。上手に叩く人はいっぱいいると思いますが、こういう味のドラムの人は会った事がないです。今回のメンバー編成になって、「入れ物の大きさが大きくなっても、その分だけ森君自身も大きくなるんだな」と感じましたが、波多江さんもバンドのスタイルや迫力に合わせて更に色々見せてくれる中身を持ってるんだなぁと、以前に増して大注目です。

昨日と同じ様に、ギターチェンジをしながら進行するわけですが、昨日と違った点は最初のギターが黄サイクロンから、赤サイクロンに変わってた事です。個人的には、赤サイクロンの音の方が響きや伸びか良くて好きです。カッティングするのには、黄色の方が向いてるのかもしれません。(スミマセン、圧倒的にリードギターの方が好みなんです)ちなみに、デザインや色も、赤サイクロンの方が好きです(^o^)

さて、”夜行性”が終わって(飛ばします(^_^;))、森君のMCタイムです。やっぱり同じMCか?という意地悪いツッコミをしながら聞いてみると、確かに、初めは同じような感じでした。
「僕は、戦争とか、ゴミ問題とか、自分で考えたり、感じたりした事を伝えたいと思って曲を作ってます。だから、色々な事を考えたりするんです。もちろん最初は自分自身の問題とか、そういう所から始まるんですが、その内もっと大きな事-地球の事とか戦争の事とかいった話や、人はどこから来てどこへ行くんだろう?とか哲学的な話になったりしちゃうわけです。・・・」

ところが、そこから違う話になりました。中国に戦争に行った母方のお祖父さんの話です。中国から引き上げる時に、偶然の出来事で、魚雷を打ち込まれた船から逃げ出す事の出来たお祖父さんが、後々森君達孫に向かって『そういうつながりがあって今のお前達がいるんだぞ』と語ったそうです。

「だから、そう言った歴史とか時間を縦に見ても、(戦争や経済や色んな事が、今現在つながっているといった)横で見ても、全てのものごとは大きくつながっていると思うんです。例えば、ここに水があるとするじゃないですか。それはもちろんただの水なわけです。でも、これを僕が飲めば、その内、水は僕になるわけです。じゃあ、水と僕の境っていうのはどこなんだろう?とか考えるわけです。そう言った、全てのものごとはつながっている、という事を僕なりに考えて作った曲をやりたいと思います。聞いてください。”Heaven”

今、森君の言った事を思い出しながら、このレポートを書いていて、『時間軸としても、同じ空間として見ても、全てのものごとはつながっている』のだから、地球に住むみんながそれを理解し、自分とつながっている様々なものごとを尊重する、それが”Heaven”なんだと言いたかったんじゃないかなぁと思いました。(まぁ、相変わらずの妄想モードではあるんですが・・・(汗))ループしたり詰まったりしながらも、自分の言葉で、自分の考えている事を一生懸命伝えた後に歌われる”Heaven”は、きっとその場に居合わせた多くのお客さんに何かを残したと思います。

そして、これもまた森君らしい哲学的な事を考えて作った”並立概念”。大阪のレポにも書きましたけど、森君の中では『自己があるが故の他者』と『他者によって反映される自己』の2つの視点が、それぞれの共通点や相違点を見つめてる気がします。この場合『他者』は人物に限った話ではありませんが・・・。そういった歌詞が、独特の森ワールドを展開しているんじゃないかなぁ、とか思うんです。(もういいんだ!今回は爆裂妄想モードだ!)

さて、ようやくレポに戻って、”並立概念”は圧倒的に紺ちゃんの一人勝ちです。(別に勝ち負けがあるわけじゃないですが・・・)いつものように、飄々としながら、時に熱く、独特のスタイルで爪弾かれる紺ちゃんのベースは、先に書いた波多江さんと共に、森バンドでは無くてはならない!と断言致します。ハイ。

次の”白日”の為に、馬場さん以外のメンバーが一旦退いて、森君が話し始めました。
「マイペースな僕も、ようやく6/9にCDを出しまして・・・」(お客さんの笑い)
「そこ!(お客さんを指差して)笑い過ぎ!!・・・まぁ、そんなわけで、そのCDの中に入っている曲をやります。」
ほんの少しですが、MCいい感じになったでしょうか。

森君鍵盤披露の時間です。昨日よりもステージが広かったので、キーボードのセッティングもスムーズにできてました。今回も、鍵盤の無い所を弾く真似をしてましたが、昨日ほど受けてませんでした。やはり笑いへの反応は大阪のお客さんの方が良いのでしょうか?

そして、ここへ来て、森君の声に明らかに疲れが見え始めました。強行軍でしたし、新幹線の冷房は喉にも良くなさそうですからね~。”不思議な模様”の高音の所とかがちょっとだけ力任せに持っていっていたような気がします。けれど、この声の疲れた感じが、続く”Pebama”ではいい味出してました。この曲を初めて聞いた時、森君は今より喉が丈夫じゃなくて、「あ~とすこ~し」の所がハスキーにかすれた感じに歌っていたのが、当時の私にはズドーンと来たわけです。その後(もちろん幸運な事に)、森君はノドが丈夫になって、この部分も難なく声が出せるようになり、(意識的に歌い方変えたのかもしれませんが)ちょっとだけ残念だったのです。ですので、今回「あ~とすこ~し」の部分を、少しかすれたように歌っていて個人的に大満足でした。でも、やっぱりノドは心配です。

さて次は、お待ち兼ねの”デスぺラード”です。・・・と思ったら、インストの”デスペラード”という曲を作って、副題に”ならず者刑事(仮)”と付けた話をした後、森君はとうとうと話し出したのです。

「実は、昨日この”ならず者刑事”について、色々考えてみたんですよ。・・・・・・」
いやもう、しゃべるは、しゃべるは、森君の脳内設定による”ならず者刑事”の話が湯水のように湧き出てくるんですよ。これがMC苦手と言っていたのと同じ人なのだろうか?っていう位。(笑)

森君、結構妄想家ですね~。そして、私もそうなんですよ!!!―ってなわけで、今回一番の爆裂妄想モードです!! ⇒『ならず者刑事(デカ)~ぶんver.』 (注:あくまでもネタですので、笑って済ませる事ができなそうな方はクリックしない事をオススメします。)

ちなみに、今回晴れて、”ならず者刑事(仮)”は正式な副題として認知されました。もちろん、初っ端のサイレン&赤色ランプは、今回も大ウケで、会場全体が大爆笑!!そして、昨日は『ならず者刑事』という言葉に圧倒されていて気付かなかったんですが、この曲紺ちゃんのベースがかなりいいです。大変好みです。あぁ、面白かった!!これからも、インストの曲もっといっぱい作って欲しいなぁ~。(もちろん、唄有りのもいっぱい聞きたいです。)

盛上がりに盛上がったまま、”Fazz Master””ただ時が経っただけで”と曲は進みます。昨日は”ただ時~”が始まった時、いつも起こるお客さんの歓声が無かったんですが、今回は大歓声でした!そして、今日も森君のギターソロが炸裂します。森君、本当にギター上手くなった!(何回目だってもういいんです!)次の”エレンディラ”の頃には、ステージも私もテンション上がりっぱなしでめちゃめちゃ楽しかったです。もちろん、ソロ合戦もバリバリですよ~。森君、本当にギター上手くなった!!(調子に乗り過ぎ>自分ツッコミ)

”ショートケーキ”では、またもやお客さんとの掛け合いが発生します。『ショ~ト・ケ~キ、ショ~トケ~~キ』とか『な~~まクリ~~ム』とか。『小麦粉バター卵』等、色んな言葉をリズムに合わせて観客に歌わせていきます。そして、やっと早口言葉が判明しました!『赤小麦粉茶小麦粉黄小麦粉』です!!早口言葉は、お客さんがちゃんと言えなかったのでやり直しになり、その時森君がゆっくりと言ったのです。言った後、自分で
「茶小麦粉ってなんだよ・・・」
と突っ込んでました。(笑)最後に、なが~~~~~く伸ばすのをやった後、お客さんに
「どうもありがとうっ!!」
と叫んだせいで、次の歌詞入り損なってしまったのが、森君らしくて良かったです。
本編ラストの”Rainbow Seeker”もバッチリ盛上がって、お客さんの拍手喝采の中、本編が終了しました。

アンコールが鳴り響く中、誰かが「も~り!も~り!」と叫び始め、それがお客さん全体に広がって大々的な森コールとなった所で、森君が登場しました。私が唯一買ってない(ゴメンナサイ)「森を大切にTシャツ」を着ています。一人一人呼んだバンドメンバーも、全員がTシャツ着てました。販促でしょうか。(^_^;)その後、10/22のライブ告知があって、私が嘘を教えてしまったのは掲示板に書いた通りです。(森君、本当にゴメンナサイ)10/22のライブは、渋谷ブエノス、ブ・エ・ノ・ス!でやるそうですよ~。

アンコール1曲目の”Trash”は、昨日ちょっとだけ合わなかった出だしもしっかり決まったのですが、ここで今回のツアー最大のハプニングが起こりました!森君、歌詞がすっぽり抜けてしまったのです!!
「何だっけ!?」
と真剣に悩む森君。そして、
「いいや!まかせたっっ!!」
と叫ぶと、何と!客席にマイクを向けました。うおっ!どうなるんだ!?すると、何と言う事でしょう~!(by ビフォア・アフター・・・知らなかったらゴメンナサイ)お客さんがみんなで合唱しだしたんです!もちろん、私も歌いましたよ!歌詞ちょっとあやふやでしたが・・・(大汗)。Aメロを丸々お客さんに歌わせながら自分で確認した後、Bメロから森君は歌い出しました。ちょうど、馬場さんのコーラスも上手い具合に入ります。その後は、歌詞が抜ける事も無く、ラストの転調までバッチリ決まりました。
終わった後、
「まさかAメロ歌わせられると思わなかったよね?!」
と森君もお客さんも大爆笑でした。良かった、笑い話になって・・・(^0^)

最後の”CYCLONE”は、ツアーの〆らしく、楽しさ満開で、森君も、バンドメンバーの面々も、お客さんも、みんなが大いに盛上がって、2日間のライブを締めくくりました。

本当に、いい2日間でした!素敵なライブをありがとう~。

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