森 広隆 ワンマンライブTOUR2003 @心斎橋KNAVE-Live Report-

森 広隆 ワンマンライブTOUR2003 @心斎橋KNAVE-Live Report-

 「蒸し暑いっ!」
 JR新大阪駅で冷え冷えの新幹線から降りたって最初の印象はこれでした。小雨がぱらついたりして、相変わらず愚図ついたお天気だった東京から見れば、雨が降ってないのは本当にありがたいけれど、立っているだけでじっとりとした汗をかくのは嫌なもの。しかも、その反動でどこへ行っても冷房が激強でこちらも3分と同じ場所にいれません。これならまだ汗かいてる方がいいよ!
 それでも大阪初の森君ワンマン。(おめでとう!)慣れ親しんだ(言い過ぎです)御堂筋線でウキウキ、いそいそと心斎橋へと向かうのでした。
 心斎橋駅に着き、そごう百貨店の脇から表にでると、4ヶ月振りの心斎橋。この間はQUATTROだったのよねぇ等と感慨にひたりつつ、ホームページからプリントアウトしてきた会場の地図を取り出す。初めての会場だもの用意周到です。
 ・・・ところが。心斎橋駅からってどこで曲がればいいのか地図に書いて無いじゃん!しょうがない、取り敢えずこの地図に書いてある「ヨーロッパ通り」を探すのだ。と、南へ移動し始めた。
 とある道に出た時、野生(児)の勘がここだとピコンピコン鳴り出す。But,どこにも「ヨーロッパ通り」なんて書いてないよ。「周防通り」って書いてあるよ、ここは。むむぅ。まぁいいか。曲がってみよう。正解ならパチンコ屋があるはず。と、テクテク歩いて行くものの、パチンコ屋なんぞどこにもない。更に歩いている内に大通りに出てしまった。地図によれば、ここの角には銀行があるはずだけど、無いってことはやっぱり道間違えたのかなぁ。こっち側の地下鉄の駅からやり直すのだ!
 地下鉄堺筋線、長堀橋駅7番出口から2本目の信号を右に曲がって・・・、ってここさっきの道じゃん!おかしい。全然地図の通りじゃないのに。さっきのとこに警察署があったから聞いてみよう。警察署は必ず入り口に警官が交代で立っているから聞きやすいわね。戻ってみると、入り口には誰もいません。ダメじゃん!大阪府警!警察署に入ると悪いことした人みたいに思われそう(偏見です)でやだなぁと思いつつ、中に入ってみた。一番近くにあったのは『会計』という道案内には程遠い窓口だったけど、背に腹は変えられない。近づいて聞いてみる。
  私 「スミマセン。この地図のココに行きたいんですが、○○銀行ってどこですか?」
  窓口の人「どれどれ、あぁ、つぶれたよ」
  私「そうなんですか。」
  窓口の人「このパチンコ屋もつぶれとるね。」
  私(心の声)『なんですとぉぉっ!!』
 KNAVEさん、お願いします。地図には現存するものを載せてください・・・。親切な窓口の人に行き方を教えて貰って警察署を出ました。ありがとう、大阪府警。(さっきと言ってる事違うやん!)
 そんなこんなで、ようやく会場KNAVEに到着。それにしても、わかりにくい場所です。今度移転するらしいですけど、そこはもうちょっとわかりやすいといいなぁ。(また来る気だよ、この人。)

 前回のQUATTROよりもキャパが小さいとは言え、開場時に集まった人の少なさには結構ドキドキしましたが、やはり平日、しかも週の半ばだったせいか段々と人数も増えて行きました。前回のライブで何と相当数の【CYCLONE Tシャツ】が売れたとみえて、オリーブは全サイズ売り切れ。その他の2色もどんどん売り切れのサイズが出ていました。やっぱり大人気のよう。黒も欲しい所ですが、前の【並立概念Tシャツ】の時と同様、スタッフ専用色だったので売ってませんでした。セットリストは同じなのかな~、それともちょっと変えてくるのかな~等と思ったりしながら待っていると、会場には”Don’t Let ME Be Lonly Tonight”がかかり、クワトロじゃあ気付かなかったなぁと、あの日は結構浮かれていたらしい事に今更気付いたり。
 そうこうしている内に、会場が暗転。”Music Of The Mind”が流れる。(某掲示板情報頂きました。ありがとうございます)歓声と共に河内さん以外の4人が登場です。心なしか渋谷の時よりもお客さんのじっと見る視線が濃いような気がするのは気のせいでしょうか?それだけ大阪の森君ファンの皆さんはワンマンを待っていたってことなのかも。
 長いようで短い間の後、森君のギターがジャジャッと切れ込み、”ただ時が経っただけで”でライブは始まりました。お客さんも一気に盛り上がります。ガツーンと最初にこの曲が来ると、森君ファンなら(たぶん)皆が知っている曲だけに会場全体のテンションがググッと上がってめっちゃ楽しい。そのテンションのまま、たたみかけるように次の”Mine All Mine””Fuzz Master”と来るので森君&バンドメンバーの皆さんの演奏にグイグイ引っ張られてしまうわけです。前回もそうでしたが、”退屈病”までの4曲は本当にあっという間で、でも濃厚で楽しかったです。

 そして、本日最初の森君MC。
「こんばんは~~!森広隆です!大阪初ワンマン~!」
お客さんもオォ~ッ!と大盛り上がり。大阪の人ってノリがいいですよね。反応がストレートで。学校で【ノリ】っていう授業がありそうだわ。(大阪の皆様、スミマセン)大阪人ではないですけど、私もめっちゃ楽しむぞ!

 さて、今回はここらでちょいとしたネタバレ(?)を・・・。
 開演前に、オフィシャルでもおなじみのローディー”シンちゃん”が森君用スタンドマイク前に一枚のバインダーを置いて行きました。セットリストか?とドキドキしつつもチラッと見ると、どうやらMC用のカンペのようで、何やらびっしりと文章が書いてあります。告知することを書いておいてるのかなぁ~と思って、身体を乗り出し、最初の一文を覗いて見ました。『こんばんは。森広隆です。』・・・・・・森君、そこから書かなくても良いのでは・・・。その後の文は暗くて、コンタクト付けていても近視&乱視の私には良く見えず、MCの内容をやる前から見ちゃうのもなぁなんて思ったりもして(じゃあ、最初っから見るなよ)、そこまでにしておきました。森君の生真面目さがちょっとわかるようなエピソードでございますね。そんな所も好きだーーっ(はあと)

 話はライブに戻りまして、5曲目は”Trash”です。前回大注目だった間奏のセッション部分はアドリブ的要素が強いようで、またちょっと変えてみたり、観客はもちろん、4人とも大盛り上がり!ってな感じでした。まぢでかっこいいです。個人的には、その前に、2番直前の間で絶妙に入る河内さんのキーボードが大大大好きで、聞く度に思わずニヤッと顔が笑ってしまいます。(怪しいよ)

 ここで馬場さんも戻ってきて、フルメンバー勢揃い!セットリストはツアー通して一緒のようです。(実は違ったのですが・・・)今回のライブは、もちろん発売したばかりの『CYCLONE』からの曲が中心なのはよくわかるんですが、この次の”イツモドオリ”が入ってくるのは結構不思議です。シングルカットされてないし、1stAlbum『並立概念』にも入ってもいない。ライブで聞く事も少ないこの曲をやるとは予想できませんでしたね~。(それだからやってるのかもしれませんが)
 続く”LOVER”は、今回のツアーからライブでのアレンジが変わっていて、よりCDに近い感じになってます。イントロで入る馬場さんのアルペジオに森君のカッティングがかぶさって行く感じがたまらなくゾクゾクきます。
 ここで、ぶった事を書きますが・・・。
今回のツアーで馬場さんに関してのイメージが大分変わりました。(馬場さん本人のということではないです)前の初ワンマンの時も、もちろんツインギターだったわけで、確かにツインギターかっこいいと思ってました。それでも、私の中の馬場さんのポジションは【サポート】ギターであったのです。森君がカッティングをメインにやっていて、どうしても(カッティングよりは)精度の落ちてしまうリードギターやその他の部分を『補う』形での参加というイメージが強かったわけです。だから、今回までの私の理想としては、リードもカッティングもバンバン森君がこなした上で、歌もバッチリ!というスタイルでした。(もちろん、今でも森君自身のギターテクニックが更に更に上昇することは願って止みません。)ちなみに、この意見は友人に「(ギターと歌と両方完璧に期待するなんて)ムチャ過ぎる」と笑われました。でも、私は出来ると信じているぞぉ!(何様ですか>私)
 ところが、前回クワトロでのライブを見てそれがガラッと変わりました。【サポート】ではなく、1パートとしての馬場さんのポジションがすごくハッキリと打ち出されたように感じたのです。たぶん、森君自身のギターがカッティング以外の部分も大きく成長しているし、更にバンド全体としても完成度が高まっているからじゃないかなと思います。森君の歌がいいのはもちろんなんですが、バンドとして演奏を聞いた時の感動は、前回のワンマンの時よりも遥かに上回ってるのは確かでした。とまぁ、堅苦しい事をかいてきましたが、要するに「バビちゃん、イイッ!(^o^)b」と言いたかったのです。(長々とスミマセン)これからも、このメンバーでどんどん精進して続けて行ってほしいなぁ。
 さてさて、今回のツアー2回目の私としては前回のセットリストはわかっているわけです。(当たり前です)ですから、”LOVER”も後半に差し掛かって来るとドキドキしてしまってどうしようもありません。そうなんです。セットリストが変わっていないなら、この次に来るのは、この次に来るのは・・・。やっぱり~!”歌”です!前回は動揺しまくって泣きながら聞いていたので、今回はじっくり聞くのです。あぁ、また泣きそう(ォィ)。でも、ありがたいことに目がウルウルした程度で済みました。いい曲だわ~。

 感動に浸ったまま、森君がギターをチェンジするのを眺めていると、ん?と気付きました。馬場さんもアコギにチェンジしてるよ!この後は”Screaming”の弾き語りじゃなかったっけ?二人バージョンになるのかな?と「?」を連発しながら見ていると、森君のMCが始まりました。
「前に聞いた事ある人は同じ話で申し訳ないんですが・・・」
うむうむ、小銭を稼ぐという話でしょ?と笑って聞いていると
「以前から、南の島に曲作りを兼ねて長期滞在するんです。波照間島っていう島なんですけど。」
と言うではないですか!何ですと!!それでは、それでは、あの曲をやるのね!?森君はその後予想通りに波照間島で出会った民宿の親父さんの話をし出しました。確かにその話は以前に聞いてます。(^^)そして親父さんへのオマージュ”民宿の親父”を歌いだしました。

 ここでセットリストを変えてくるとは!やられました。でも嬉しい!そう言えば、東京以外で”民宿の親父”やったことなかったんだったわ。なるほどね~。ちなみに、あのMCカンペがビッチリ書いてあったのは、この曲のせいだったのかもしれません。またもや、歌で笑いを取った後、バンドメンバーも勢揃いでしっとりと”夜行性””Pebama”と聞かせてくれます。会場全体もじーっと聞き入っているようで、最後の爆発前、嵐の前の静けさです。
 「こっからアップテンポな曲いっちゃっよ~っ!」

というMCの後、怒涛の後半戦に突入です。アップテンポと言いながらもしっとりと始まったりする”新しい兵器”。ちょっとだけさびでつまっちゃうとこがありましたけど(あれは早口だけに最初が上手く入れないと歌えないよね(T_T)。

 そして、間髪入れずにバキッと始まる”ショートケーキ”(ここのつなぎ本当にかっこいいです!)は、またも紺ちゃん大活躍でめっちゃ楽しい。

「もう、どんどん歌っちゃって、踊っちゃって~!」

と森君自身もめちゃめちゃ楽しいそう。そして、言われなくても踊っちゃいます。”エレンディラ”の頃には、周りのことも気にしないぐらいノリノリ(死語)になっていたのでよくわかんないですけど、お客さん全体も大盛り上がりなような気がしました。今回も馬場さんのスパニッシュギター炸裂で、聞かせてくれました。そこから波多江さんのドラムが切れよく入って(これも、もうめっちゃめちゃかっこいい~~~~っ)”ゼロ地点”は本当に絶好調です。そう言えば途中で森君の滝のような汗を馬場さんがタオルでポンポンって拭いてあげてました。本当にすごい汗。
 今日”も”最高~!!と思っていると、もう最後の曲になってしまいました。”CYCLONE”です。ところが、ところが、森君最後の最後でやっちゃいました。1番だったのにサビを最後のように上げて歌ってしまったのです。ポーカーフェイスのできない根が真面目な森君は、「ごめん~~~」というように右手を拝むように前に出してました。ミスはいけないけど、こうしたハプニングもライブならではで面白いです。(でも今回だけだよ!)歌い終わった後も今回は深々とお詫びをするかのようにお辞儀をしてました。かわいそうだけど笑っちゃいましたね。

 アンコールも同じ”悪魔の提言””並立概念”でした。終わった後、バンドメンバー全員が前に並んで、森君が一人一人もう一度メンバー紹介してました。これいいかも。最後にステージ袖でまた

「今日はありがとう!」

と叫んでメンバーと一緒に消えて行きました。

大阪もめちゃめちゃ楽しかったぞぉっ!!

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