Mellow Tones Vol.18 @渋谷 7th Floor -Live Report-

Mellow Tones Vol.18 @渋谷 7th Floor -Live Report-

Mellow Tones Vol.18 @渋谷 7th Floor

【ぶん注1:Mellowの翌日レポって事で、長いです。超長いです。ゴメンナサイ】
【ぶん注2:森君の話した内容はあくまでも私のメモです。大いに間違ってるかも~(逃)】

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今年の森君初めでした。そして、2012年の幕開けに相応しい素敵なライブでした。

エレベーターでピストン輸送の為、開場・開演とも珍しく大幅に押して、会場内いっぱいに並べられた椅子に、100人位のお客さんがギッシリと詰まってからようやく暗転となりました。
オフホワイトの帽子から伸びた襟足の毛が結構出ている所を見ると、髪の長さは過去最長(当社比)かもしれません。ずいぶんスッキリとやせたように見えるのは、グレーのボーダーシャツのせいだけじゃないと思います。山という名の家篭りでちゃんと食べてるのかなぁとちょっと心配。

いつもの黒いエレガットで少し音の調子を確認してすぐにライブに入りました。

≪1.風の卵と眠る太陽≫

「こんばんは!森広隆です~!!」
「最近はですね、パソコン作ったり(笑)曲作ったり、人に会うのは近所のサミットのおばちゃんだけという状態で、流石に『引き篭りの貴公子』(自称)と言われた僕も、人恋しくなっちゃうわけですよ。いやー、本当にライブの予定入れておいて良かった!!(爆)」
「そして、そんな僕を癒してくれるというか、癒させてもらってるのがナスカなんですけどね……」
(とおもむろに舞台中央に置いてある椅子に置いてあった寝転がっていたナスカ(外出仕様)を撫でだす)
その時点まで、後ろの方に座っていた私にはそこに椅子が置いてある事すら気が付かなかったのですが、森君の座っているよりもずっと立派な木の椅子だし、何しろナスカを挟んでピアノとギター(森君)という、配置的には「ナスカ ワンマンニャン ライブ」となっておりました。
(ワンニャンライブって、何だかもうよくわからない……)
一通り撫で回して満足した後、次の曲へ。

≪2.密室≫

2番のAメロは少しアレンジを変えて、小節頭ごとにコードをつまびくだけになってました。森君の声がより響き渡ってしっとりとした雰囲気が広がります。
「この会場は窓が有っていいですね~。開放感が有りますよね。でも、今やったのは”密室”って曲なんだけど(笑)」
お客さんも爆笑してました。
「次の曲は、友達の結婚式に呼んでもらった時に作った曲です。ようやく最近イントロと間奏をちゃんと付けました。”Lovely Days”です」
えぇえええっっ!!いつのまに「s」が付いたんですか!?
結婚式に贈ったなら絶対に”Lovely Days”だろうと思っていたら単数形だったので、セットリスト直した記憶がまだ残っていますよ~(笑)

≪3.Lovely Days≫

「我ながら良いイントロだ(笑)」

「さっきも言った通りPCが新しくなって、これが超早いんですよ!マウスの矢印がグルグル回ってる間に、頭の中から考えがこぼれ落ちちゃう事も無くなって、作業が遅いのは全部自分のせい!でも、こういう状況を望んでいたんです」
「それで、曲のアレンジとか考えて本気のデモ曲が大体8曲位できました」
「少し前から歌詞に重きを置いて、一般的な、もっと前を向いた歌詞を書くっていうマイブームが有ったんですけど、それはもう過ぎました。それで、前回の『Planet Blue』みたいな、コンセプトの有る曲っていうのをまた書いたりして、またそんな感じに戻ったりしてます」

「次はその新曲――って言っても、メロディだけは前に1コーラス位やったので(ぶん注:2011/7/9 MellowTones Vol.17)、本当の新曲では無いんだけど、その曲を完成させて歌詞を付けました。今回は戦闘機乗りの話で……」

また、不思議な所へ話を持って行ったなぁと思っていると、その理由を教えてくれました。
「九州から友達が遊びに来た時に町を歩いていて、戦闘機のプラモか模型を見付けたんですよ。ゼロ戦みたいなやつで『すっげー、かっこいい!!』って思って、それは『震電』っていう飛行機だったんですけど、戦争末期に開発されたので、結局使われる事無く戦争は終わってしまったそうで、そういう所も含めて危うい魅力みたいなものが有って……。」
「かっこいい!!って凄く感動してたんだけど、友達に『でも、人殺しの道具だろ』って言われて、そっから色々考えちゃったんですね」
「戦争はもちろんいけないと思うんだけど、そこに至った人の感情というものには色んなものが有ったはずで、憎しみと愛情は一枚の紙の裏表のようなものだと思うから、単に憎しみだけを否定すれば良いというわけでは無いと思うんです。そんな中で、迷いながらも当事者となって飛行機に乗っている人を書いてみました。題名とかまだ決まってないので、ここに書いてある曲名は”震電(仮)”なんだけど(笑)、こんな直接的なのじゃなくて、後でちゃんとした曲名を付けたいと思います」

≪4.震電(仮)≫ *NEW*

いやー、この曲は本当に格好良かった!!!
前に1コーラスだけ聞いた時も、これはすっごく良い曲になる!!って思ったけれど、その期待以上にめちゃめちゃ良くって、テンションうなぎ登り↑↑↑でした。森君ならではの、森君にしかかけない曲ってやっぱり有るんですよ!そして、これはそのものズバリの、どストライクに琴線に触れて来る曲でした。
森君、ありがとう。本当に、ありがとう!!

「カバーをやろうと思って、カポを持ってきました。(上に掲げて)カポを持ってきました!!」
何で2回言ったんだ……?しかも、満面の笑みでした(笑)
「ビートルズをやろうと思うんですが、ビートルズって本当にいいですよね!ラーメン屋でかかってて『スゲー!天才だ!!』って思いましたもん(笑)」
「でも、ビートルズが好きだって人に言うと、俺の方がもっと好きだって言われちゃいそうで、中々言えないんですよね……いや、これは、あくまで僕の勝手なイメージなんですけれども(汗)でも、そういうのって有りますよね?ほら、ガンダムとか巨人とか……(お客さん笑)なので、あんまり言わないようにしてたんですけど、でも本当に良い曲ばっかりですもんね。例えば……」
と、”Yesterday”のサワリをチラリと。
更に”Here, There and Everywhere”(個人的にはネスカフェの曲)を弾きながら、
「ここで(コードが)ジーマイナー(Gm=ト短調)になるのに、この後、ほら、メジャー(Major=長調)に戻っちゃうんですよ。本当、天才ですよね!?」
と大絶賛してました。
「でも、今日やるのはこれじゃなくって(笑)”In my life”っていう曲をやりたいと思います。この曲って歌詞も良くて、人生の中では変わっていくもの、変わらないもの色々あるけれど――ってすごくいい感じの歌詞なのに、2番に入るといきなり、でもそういうの全部ひっくるめて君が一番好きだ!ってラブソングになっちゃうんですよ。最後の方なんて思いっきり、すき!スキ!好き!だし(笑)」

≪5.In My Life(The Beatles)≫

「それでは、ここで素敵なゲストに登場してもらいましょう!ピアノ!河内肇!!」
大拍手とお客さんの熱い視線と共に、でも、飄々と相変わらずのスタイルで河内さんの登場です。
今日はステージにデデーンと置かれたグランドピアノでの演奏なので、私も楽しみで楽しみで仕方がありません!!
「(河内さんの髪型を見ながら)今日も立ってますね~!」
と笑いながら、一昨日、新宿の交差点で大勢の人混みの中でバッタリ遭遇した話になりました。
「あのものすごく立っってる髪型は絶対に河内君だっ!って思って『河内君!』って呼び掛けちゃいましたよ」
客席も暖まったところで、次の曲です。

≪6.碧≫

初っ端から河内さんのグランドピアノが炸裂しまくり!!!
この曲も後でやった”君への言葉”みたいに、ギター無しで完全にピアノ伴奏だけでも良かったんじゃないかっていう位、深く青い世界が河内さんのピアノから会場中を満たしていて、全身でその中に浸っていました。

「打合せをするんで、河内君の新しいお家に行ったんだけど、これがまた、広くてすごかったんですよ!グランドピアノ専用の部屋と、キーボードとか機材の置いてある部屋と二つも有るんですよ!しかも、河内君のお母さんがピザとってくれてね(河内さんにニッコリ)また行くよ!!」
目的はピザですか!?(笑)

≪7.キラキラ≫

ここで、ちょっと休憩です。

後半は、初めから河内さんも登場して、大好きな曲が始まりました。

≪8.悪魔の提言≫

アウトロの河内さんソロが渋くて素敵!
森君も年齢と共にどんどん渋さを増してると(願望込みで)思います。目指せ!いぶし銀!!(笑)

≪9.不思議な模様≫

この曲は森君の曲の中でも特に鍵盤が映える曲だと思ってるので、河内さんのグランドピアノ付きで聞けて、本当にご馳走様です!郷愁を感じさせるメロディーと森君の唄がより深く広くなって行きました。

河内さんがピアニカを取り出して、何をやるんだろうと思ったら、森君の言葉がその答えでした。
「願いを込めて……」
遠くまで伸びるその歌声に、森君の願いはしっかり込められていたと思います。

≪10.ひとりじゃないさ≫

「色々な曲を作っていく中で、他の人に歌詞を書いてもらおうと思って、それなら、自分が一番好きな歌詞を書く人に書いてもらいたいと、小室みつこさんに無謀にも詞をお願いしたら、引き受けて貰える事になりました。みっこさんは本当に深く考えてくれて、僕自身の事をもっとよく知ってから書きたいと言ってくれて、こちらはお願いしたんだから全部丸ごと受け取りますよ、「wowwow」って言われたら「wowwow」って歌いますよってつもりだったんだけど(笑)歌う僕の事をしっかりと考えて歌詞を書いてくれました」
「それで、元々は鍵盤で作った――ピアノはへたくそなんだけど、コードを弾いたりは出来るので――曲だったので、今まで作詞・作曲・アレンジと全部自分でやってきたんだけど、今回、アレンジを全部河内君にお願いしました!(拍手)これが凄いんですよ!!今日は歌とピアノだけなんですけど、河内君の家で作ったアレンジには、ビオラとかチェロとか入って、とにかく凄い事になってるんです!ぜひフルアレンジの曲を聴いてください」

≪11.君への言葉≫

初めてこの曲を聞いた時も思いましたけど、森君が言っていた通り、みっこさんは森君の事をとても深く見てこの曲を書いてくれたんだなぁと、感動が深過ぎてそれ以上上手く言葉に出来ません。これは、森君の歌だと、本当に心から思います。河内さんのフルアレンジ、早く聴いてみたいです。

森君は一旦間を取って、河内さんとアイコンタクトでタイミングを計り、イントロが始まりました。

≪12.Trash≫

Bassが入っていなくても、幾重にも重なったピアノの音が重厚感を感じさせてくれ、FunkyでJazzyで、森君と河内さんのタッグだからこその曲に仕上がっていました。
2番に入る前のおかずは1オクターブ高い方の音で入れてくるかと思ってましたよ。それと、河内さんコーラス入れてくれても良かったのに~(笑)

≪13.I got my passport≫

この曲は前から書いている通り、弾き語りよりもバンドアレンジの方が数段映えると思っているんですが、そのキーポイントになるのはやっぱり鍵盤なんだなぁとすごく感じました。
(何しろ鍵盤スキーですから、私)

≪14.ゼロ地点≫

イントロは即興的な河内さんとの掛け合いが続いて、そのセッションをもっと長く聞いていたかったです。
今回は二人だったからか、森君の「own guitar(間奏ギターソロ)」も気持ち長めだった気がしました。
演奏終了後、お客さんの大拍手に応えて
「ピアノ、河内 肇!!(拍手)ギター、オレ!!」
と言って森君も大爆笑してました。

「さて、次で最後の曲です。(お客さん「エー」)早いよね?そうだよね?でも、そこそこやったんだよ。そこそこって……ププッ(笑)でも、早いっす。それだけ楽しかったって事だよね?」
と自分でも納得の様子でした。
「それでは聞いてください”Heaven”

≪15.Heaven≫

森君は最近アルバム作りに没頭しているということで、『Planet Blue』が出るまでを思い出しながら聞いていました。
森君がインディーズに活動の場を移した頃、アルバムだなんて考えてもいなかったけれど、”Heaven”はどんな場所からであっても、森君の曲として残って行く曲だと思っていました。そして、少しずつ色々な事を積み重ねながら、森君が作り上げた2ndアルバム『Planet Blue』は、森君らしい、森君にしか出来ない素晴らしいアルバムに仕上がっていて、私が言うのはおこがましいけれど「その道は間違いじゃなかった」と強く思った事は、しっかりと胸に刻み込まれています。
だから、どんな曲であろうとドーンと来い!とは言い切れませんが(「会いたかったー YES!!」とか言われたら自信無い(笑)―某グループさんがダメというわけじゃないですよ!)森君が作り出そうとするものは、いつになろうとも待ちますよ!!
あと、”震電(仮)”のバンドver.超待ってます!!

——

アンコールはいつもより時間がかかっているようで、拍手の音が長い間会場に響いていました。
ようやく登場した森君は、ピンクのMellowTonesTシャツ(Mellowの時だけ販売するロゴ入りT)に着替えて、ご丁寧に帽子も黒に変えていました。

「アンコールありがとうございます!!」
「マイブームの間に作った曲は9~10曲位あるんですが、さっきも言った通り、それをアルバムにする作業をずっとやっています。作業はもちろん楽しいんだけど、でもそればっかりだと、完全に引き篭もりになってしまうので、こうやってライブがやれて凄く嬉しいです!」
曲に行くのかと思ったらいきなり、
「ちょっと和みます」
と言い出して、ニャンコを撫で始める。しかも
「あ、スイッチ……」
なんて、森君が言っちゃダメでしょーな発言をかまして、お腹側に付いているらしいスイッチの場所を探っています。森君、相変わらずフリーダムな所は全く変わっていないのね……(笑)

≪16.愛のBeat≫

アウトロのアレンジが凄く良かったです。

やらないわけが無い”Funk Redemption”のイントロが流れ出して、いよいよもって、ラストか~と感慨に耽っていると、
「曲始めちゃったけど、告知が有ります!!」
イントロを続けたまま、更にフリーダム森君は突き進みます。
DEPAPEPEのライブの話かなぁと思っていたら――
「7月6日に、吉祥寺のSTAR PINE’S CAFEで、Mellow Tones Vol.19をやります!!!」
と言うではないですか!!そういう告知は大・歓・迎です!!
今回こんなに良い気分に浸れて、また次が4ヶ月後に決まっているなんて、何て贅沢!!嬉しい~☆

≪17.Funk Redemption≫

そんなテンション上がった状態で突入した”Funk Redemption”。珍しくいつもの練習タイムが有りませんでした。まぁ、さすがに全く知らないと言う人はいないとは思います。
そして、その応答タイムは、森君は全くギターを弾かずに、河内さんの伴奏でコール&レスポンスをやりました。私の応答は、ピアノの音に集中しちゃって、大分手抜きになっていたのはナイショです……。
「応答ありがとう~!!」
の掛け声と共に、本編へ戻るはずだった森君ですが、きれ~いさっぱり歌詞を忘れて出てきません。
「あれ?何だっけ??……ヤバイ、完全に出て来ない(焦)楽し過ぎて歌詞忘れちゃったよ!」
そんな事があるのでしょうか……。一瞬考えた森君が放った爆弾発言は次の通りでした。
「ごめん、みんなもう1回応答してくれる?」
そう来ましたか!!
もう、今回のアンコールはフリーダム過ぎて大爆笑です。でも、優しいお客さんは即座に応答に対応。素晴らしい。
そして、その応答中
「♪おも~いだしたよ!」
と嬉しそうに歌った森君は、無事に曲を続ける事が出来たのでした。
楽しくて素敵で濃厚なアンコールはこうして幕を閉じました。

——

客電が点かないないので、もう1回あるのか?と思いながらアンコールの拍手を続けていると、今度はそう時間もかからずに、森君が一人で出てきました。
そして、本当に本当の本日ラストの曲です。

≪18.いいんです≫

振り返ってみれば、10周年記念ワンマンからもう5ヶ月。その間にずっとアルバム作りを続けて来た森君。
もうしばらく後には、3rdアルバムと一緒にまたビシバシとライブを(出来ればバンドでも)やってくれるといいなぁ~。
そんな事を考えながら、2012年の森君初めは終了したのでした。

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ダラダラと長文失礼致しました~~(逃)

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